マイクロパーティクル(MP)の炎症性肺疾患での意義を検討した。炎症性肺疾患のBALF中のMPは検出可能であり、BALF中の好中球数との間に弱い相関があったが、血清CRPやLDH、KL-6とは相関しなかった。また、死亡した症例の治療前MP濃度には差がなかった。MP濃度は生命予後因子とは言えなかったが、培養細胞A549株を用いた実験ではアポトーシスや細胞活性化誘導によりMP産生の増加がみられた。これらの結果から、炎症性肺疾患におけるMPの意義について、現時点で臨床的マーカーとしては用いがたいが、さらに検討を要すると考えられた。
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