研究課題
基盤研究(C)
ALDH2トランスジェニックマウスおよびALDH2ノックアウトマウスを用いて、肺や気管の形態や機能を評価した。具体的には、野生型とALDH2トランスジェニックマウスとALDH2ノックアウトマウス(ヘテロおよびホモ)の4群において、無傷害モデルではどのように表現型が異なるのか、気管や肺の構造違いを詳しく観察するために,サクリファイスした気管と肺から病理標本を使用し,H&E染色や免疫染色を用いて観察した,染色したスライドは,複数の観察者で定量的に評価し,統計学的に検証した。また、ALDH2の遺伝子変異によって,喫煙などに含まれるアルデヒドの分解が弱いことがわかっているので,これらのマウスの喫煙による感受性の違いを評価した.具体的には,野生型とALDH2トランスジェニックマウスを週に5回4カ月間経鼻的に喫煙させ、長期傷害モデルにおいて同様に組織の評価とμCTによる評価を行った。ALDH2遺伝子変異による気管や肺への影響はこれまでに報告がないため,無傷害および長期傷害における表現型の違いを検証することができたと考えている.
2: おおむね順調に進展している
当初予定していた実験のうち、無傷害モデルおよび喫煙の長期モデルにおいてマウスの実験を終了したため、おおむね順調に進展していると考える。しかし、興味深いデータが得られたため、喫煙の期間を変えて再度実験を行うことや、急性期の傷害モデルの実験も予定しているため、さらに達成すべき実験はある。
マウスの喫煙実験を再検することと、マウスの急性傷害モデルおよびヒトのサンプルを用いたALDH2遺伝子変異の有無の違いを評価するために予定している実験を行っていく方針である。
効率的な物品調達が行えたため。マウスの追加実験、急性傷害モデルの実験、ヒトのサンプルの実験のため、試薬や消耗品などの購入を予定している。
すべて 2013
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Circ Res
巻: 114(4) ページ: 637-649