研究課題/領域番号 |
25461204
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
今泉 忠淳 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90232602)
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研究分担者 |
島田 美智子 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (40463765)
田中 完 弘前大学, 教育学部, 教授 (50271820)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | innate immunity |
研究概要 |
ヒト正常メサンギウム細胞を Lonza 社より購入して培養し、実験を行った。培養ヒトメサンギウム細胞に、Toll-like receptor 3 (TLR3) のリガンドである poly IC を添加またはトランスフェクションすることにより、pseudoviral immunity の活性化を誘導すると、myxovirus resistance protein 1 (MX1) や interferon-stimulated gene 56 (ISG56) の発現が亢進することや、ISG56 はmelanoma differentiation-associated gene 5 (MDA5)と協調して、CXCL10 の発現を高進させることにより炎症反応を制御していること、などが明らかになった。また、lipopolysaccharide による TLR4 シグナルの活性化により、retinoic acid-inducible gene-I (RIG-I) と MDA5 の発現とシグナリングが亢進し、TLR4 シグナリングにおける炎症反応に RIG-I や MDA5 が関与していることも明らかになった。 一方、生検腎組織を用いた検討により、ループス腎炎の組織において、RIG-I、MDA5、および MX1 の発現が亢進していることが明らかになった。IgA 腎症の組織では、 MDA5 の発現が亢進していた。さらに、尿中の fractalkine (CX3CL1) および monocyte chemoattractant protein-1 (CCL2) の値は、小児における糸球体腎炎の病勢と関連があることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
培養メサンギウム細胞における実験は、おおむね順調に進行している。症例はやや少ないが、生検腎組織における検討も進めている。
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今後の研究の推進方策 |
培養メサンギウム細胞を用いた実験では、RIG-I や MDA5 と相互作用する分子の解析を進める。 並行して、生検腎標本における染色も引き続き行っていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
免疫染色の実験が、予定より進まなかったため。 免疫染色の実験をさらに追加していく予定である。
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