研究課題
マウス由来の培養近位尿細管上皮細胞(mProx24)を用いて高糖濃度刺激による酸化ストレスの発現およびメタロチオネインの発現について解析を行った。mProx24において高浸透圧条件下では酸化ストレスの亢進は認めなかったが、高糖濃度条件下では通常糖濃度条件下と比較し有意な酸化ストレスの亢進を認めた。またメタロチオネインをノックダウンすると、高糖濃度刺激による酸化ストレスの亢進がさらに増強することが判明した。さらに炎症性サイトカインであるMCP-1やオステオポンチンの発現が亢進することも認めた。これらの培養細胞を用いた実験結果は、先に実施した動物実験の結果と矛盾しないものであった。これまでの研究により、糖尿病性腎症の進展過程においてメタロチオネインは酸化ストレスおよび炎症を抑制することにより腎臓に対して保護的に働いていることが示唆された。
2: おおむね順調に進展している
当初の予定した研究計画をおおむね行っている。
今後は培養近位尿細管上皮細胞を用いて、糖の取り込みを抑制することにより、メタロチオネインの発現がどのように変化するかを検討する予定である。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)
PLoS One
巻: 9 ページ: e85594
10.1371/journal.pone.0085594.
巻: 9 ページ: e92647
10.1371/journal.pone.0092647.
巻: 9 ページ: e100777
10.1371/journal.pone.0100777.