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2013 年度 実施状況報告書

PHAIIにおけるKLHL3/Cullin3の役割の検討

研究課題

研究課題/領域番号 25461243
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

太田 哲人  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (00510356)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードWNKキナーゼ / PHAII / ユビキチン
研究概要

PHAIIの患者コホートでの遺伝子解析によりKelch-like 3(KLHL3)、Cullin3の変異が初めて報告されたが、これまでKLHL3/Cullin3とWNKシグナル経路に関しての病態検討は報告されておらず、この変異KLHL3/Cullin3におけるPHAIIへの病態生理は全く不明であったため本研究の対象となった。PHAII患者で報告のあったKLHL3/Cullin3変異を持つ安定発現細胞株を作製し、蛋白を精製し質量分析にかけ、野生型KLHL3/Cullin3と変異KLHL3/Cullin3での複合体を比較検討した。具体的にはKLHL3がWNK-OSR1/SPAK-NCCシグナルにおいてどのような役割をもつのかを解析するために、まず報告のあった複数の変異KLHL3安定発現細胞株を作製し、蛋白精製し質量分析にてKLHL3複合体を解析した。あるKLHL3の変異体ではKLHL3とユビキチンリガーゼ複合体を構成するCullin3との結合が欠落しており、また他のKLHL3変異体ではWNKキナーゼとの結合が欠落していることも判明した。またCullin3ノックダウンにてWNK1の発現増加が認められた。次にKLHL3-Cullin3蛋白を精製し、WNK1を基質としてユビキチンアッセイを行ったところ、WNK1のユビキチン化が確認されWNK1がKLHL3の基質であることが判明、また変異KLHL3ではこのユビキチン化が阻害されていた。またGordon症候群で報告されているWNK4変異発現細胞ではKLHL3との結合も阻害されていることを確認した。これらの結果からKLHL3はWNK1/4のユビキチン化に直接かかわっており、変異KLHL3ではWNKキナーゼのユビキチン化が障害され、結果WNK蛋白の発現増加が下流のシグナルを亢進し、高血圧を呈することを想定された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画で挙げたin vitroでの解析によって有意義な結果が得られており、平成25年度の進捗はおおむね順調と考えられる。

今後の研究の推進方策

in vivoでの検討も合わせて行っていくため、PHAIIモデルマウスとしてR581H KLHL3変異マウス(Human R528Hに相当)を作製し解析を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Acidic motif in WNKs are crucial components for the binding to KLHL32013

    • 著者名/発表者名
      Akihito Ohta, Shinichi Uchida, Sei Sasaki, Dario R. Alessi
    • 学会等名
      American society of Nephrology annual meeting
    • 発表場所
      アトランタ、GA、USA
    • 年月日
      20131109-20131109

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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