塩分摂取が心血管系、副腎におけるアンジオテンシノーゲン(ANG)及びアルドステロン合成酵素遺伝子(CYP11B2)発現に及ぼすエピジェネティクス機構(従来考えられていた遺伝学の外側で働いている仕組みの研究)を解析し高血圧との関連を検討した。 副腎球状層ではCYP11B2タンパク発現の高値と同遺伝子の低メチル化を呈した。食塩感受性高血圧ラットでは高食塩食により血管におけるCYP11B2遺伝子発現の増加、心筋におけるANGmRNA発現の増加および同遺伝子の低メチル化状態を呈した。食塩摂取量がRAAS遺伝子のメチル化に影響し、ホルモン産生や高血圧及び臓器障害に関与している可能性が示唆された。
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