研究実績の概要 |
腹膜線維症モデルマウスの腹膜組織におけるmiRNAの発現 これまで腹膜線維症進展において重要であると考えられている因子であるVEGF, connective tissue growht factor (CTGF), TGF-beta1, pleiotrophin (PTN)に関連するmicroRNAを解析した。Chrolhexidine gluconate(CG)による腹膜線維症の解析からCTGFを標的とするmiR-26a, miR-30c, VEGFを標的とするmiR-93, TGF-beta1を標的とするmiR-744に着目した。ヒト中皮細胞株Met5aにPDGF-BB 50 ng/ml, Angiotensin II 10^-6 MもしくはTGF-beta1 10 ng/mlを添加し24時間後のmiRNA発現を解析した。miR-26aはPDGF-BBもしくはAngiotensinII刺激において、1.8倍に発現が亢進した。miR-30cはPDGF-BB刺激により1.9倍、AngiotenisinII刺激により2.4倍に発現が亢進した。miR-93はいずれの刺激においても上昇する傾向を認めるものの、有意な上昇を示さなかった。miR-744はPDGF-BB,AngiotensinIIおよびTGF-beta1刺激によりいずれも1.6倍に上昇を認めた。これらの刺激による上昇するmiRNAはターゲットのmRNAの機能を抑制すると想定された。
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