研究実績の概要 |
腹膜線維症に重要であると考えられている因子であるVEGF、connective tissue growth factor (CTGF), TGF-beta1、pleiotrophin (PTN)に関連するmicroRNAを解析した。ヒト中皮細胞株MeT5AにおいてTGF-beta1 10 ng/ml, PDGF-BB 50 ng/ml, Angiotensin II 10-6 M刺激下のCTGF, TGF-beta1, e-cadhelin, alphaSMA, VEGF発現を検討したところ、TGF-beta1刺激がCTGF、TGF-beta1発現を増加させ、VEGF発現を低下させたほかは有意差を認めなかった。次にmiR-26a mimic (30 nM)をMeT5A細胞に遺伝子導入したところ、CTGF蛋白発現は約40%低下した。一方、データベース上の標的であるSMAD2蛋白については減少しなかった。次にCtgf欠損マウスにおける腹膜線維化の意義を検討するために、RosaCreERT2マウスとCtgf floxedマウスの交配によるタモキシフェン誘導性全身性CtgfノックアウトマウスにChrolhexidineによる腹膜線維症を惹起したところ、中皮下組織厚の減少が認められた。
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