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2013 年度 実施状況報告書

カルボニルストレス軽減・腹膜透析患者腹膜庇護薬「ピリドキサミン」の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25461256
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東海大学

研究代表者

角田 隆俊  東海大学, 医学部, 准教授 (50276854)

研究分担者 深川 雅史  東海大学, 医学部, 教授 (00211516)
小林 広幸  東海大学, 医学部, 教授 (60195807)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード腹膜透析 / 腹膜保護 / ピリドキサミン / 内服薬 / carbonyl / 半減期
研究概要

腹膜保護薬として人におけるピリドキサミン(PM)の薬物動態試験を施行した。被験者6名とも入院腹膜透析液注入終了後、直ちに被験薬(PM600㎎)の内服を行い、時間モニター用ストップウォッチを作動させる。通常生活4回/日交換のPDを施行しながら以下の試料をタイムスケジュールで採取した。検体のPMデータをPhoenixWinNonlin 6.2(Pharsight)を用いて薬物速度論的解析を行った。
1.ノンコンパートメントモデルによる解析によりパラメータの中央値を求めた
2.1次吸収1コンパートメントモデルによる解析:パラメータの中央値から、見かけの全身クリアランスCL/Fは20.0 L/h、吸収速度定数Kaは0.466 1/h、見かけの分布容積V/Fは43.7 L、消失速度Kelは0.409 1/h、消失半減期は1.70 hと見積もられた 3.シミュレーション用数式:単回経口投与後の濃度推移の式に上記パラメータの中央値を代入し、以下の式を得た。Cp=1000×Dose/43.7×0.466/((0.466-0.409) )×(exp^((-0.409×t) )⁡〖-exp^((-0.466×t) ) 〗 )
この結果から以下のことが推察可能である。①PM600mg内服時腹膜透析患者の血中ピークは健常人の約1.7倍でありAUCも3倍となる。②2.5%グルコース濃度の透析液を6時間貯留した場合600mg内服した時の排液内total carbonyl濃度は未内服時の6時間貯留濃度より有意に低い。③内服6時間目に交換したPD液中の12時間目排液total carbonylも未内服時の6時間貯留濃度よりも有意に低い。
結論:PM内服薬は、腹膜透析患者の腹膜保護薬となる可能性があり1回600mgの内服で透析液の交換を行っても少なくとも12時間有効である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

入院におけるPK試験としては完遂できており日本における腹膜保護薬としての特許取得も可能となった。しかし、臨床効果を長期に見るための前向き非盲検単施設臨床研究としての患者エントリー数が少なく、他施設の協力が必要な状況となっている。

今後の研究の推進方策

協力施設を募りIRB再申請をした上で患者数増加を図りたい。また、PK試験の結果については学会発表の後動物実験の結果とあわせ投稿予定である。

次年度の研究費の使用計画

消耗品が予定よりも安く購入できたため、使用額に差額が生じました。
消耗品等、消費税が値上がりしたことへの対応に使用予定です。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Pyridoxamine as a Protective Agent against Progressive Deterioration of Peritoneal Function in Peritoneal Dialysis Patients2014

    • 著者名/発表者名
      Yoshitaka Miri
    • 学会等名
      APCN2014
    • 発表場所
      品川プリンスホテル
    • 年月日
      20140515-20140515

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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