研究課題
後ろ向き大規模コホート研究の解析:2007年12月31日の時点で3ヶ月以上にわたって安定した血液透析を週3回受けていた18歳以上の患者計2292名について、患者背景、透析条件、処方内容、定期検査結果、アウトカム(骨折、心血管イベント、死亡)などのデータを収集し、解析を開始した。この中で、リン吸着薬処方の生命予後に対する影響を、傾向スコアマッチングを用いて解析し、感度分析も行ったところ、血清リン濃度6.0mg/dl以上の患者においては、炭酸ランタンの処方が良好な生命予後と関連していることを示すことができ、この論文はNephrology Dialysis Transplant誌に掲載された。前向き大規模コホート研究のデータ収集と解析:計657名の患者を登録し、現ベースラインデータの解析を行うとともに、経過を追跡中である。また、追跡開始時に血液サンプルを採取し、特殊検査の一部の結果も得ている。
1: 当初の計画以上に進展している
後ろ向き研究については、複数のクリニカルクエスチョンについて解析が進行しており、順次論文化に取り掛かっている。前向き研究については、観察期間の終了前であるので、ベースラインデータの解析ならびに採取した血液で特殊検査の一部を行い結果を得ている。
後ろ向き研究については、解析の進んだものから論文化を強力に進めるとともに、新たに加わったクエスチョンに対するデータセットの抽出を行い、解析の準備を進める。前向き研究については、観察期間終了次第、データの固定を行い、ただちに解析に取りかかれるようにする。また、血液サンプルについて、追加の特殊検査を行う予定である。
特殊検査について追加で行う必要がある項目が生じたため、その測定キット代をくりこした。
特殊検査キット代、英文校正、報告書印刷代で振り分ける。
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