研究課題/領域番号 |
25461258
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
森本 聡 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (80257534)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 交感神経 / 高血圧 / レニン・アンジオテンシン系 |
研究概要 |
1)研究体制の確立:本研究を計画した段階では、実験を行う東京女子医科大学 動物実験中央施設と総合研究所使用の許可はすでに得ていたが、研究代表者のグループがこれらを使用するのは初めてであった。そこでまず、本研究に必要な研究機器である血圧・脈拍測定用のテレメトリー装置、脳定位固定装置を購入し、研究施設内に設置した。 2)予備実験施行 1. テレメトリー法による血圧・脈拍数測定:腹部大動脈からのカテーテルの挿入・留置、無麻酔・無拘束下における血圧、脈拍数の測定の練習を行い、安定した手技を習得するに至った。 2.腎交感神経除神経術:神経再生による除神経効果の減弱が無いとされる第10胸椎~第2腰椎レベルにおける後神経根切断術を行っている。そのために必要な椎体の切除に難渋し、低侵襲でかつ有効な除神経を得ることが極めて難しいことが判明した。ラットにおいて後神経根切断術を用いた研究を行なっている東京大学泌尿器科で見学し、手術手技を学ぶことにより、手術手技は安定するようになった。 3. 脳室内薬物注入:脳定位固定装置を用いて側脳室内への薬物注入用カニューラ挿入術を行い、後日無麻酔・無拘束下に薬物を注入することが可能となった。 4. 関連因子の脳内発現の検討:レニン・アンジオテンシン系コンポーネントを含む各関連因子の脳内発現を検討するためにreal time quantitative RT-PCR、Western blotを行っている。これまでに(プロ)レニン受容体の発現量の測定が可能となっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験系の確立に難渋し、予想以上に時間がかかってしまったことが主因である。その理由としてはテレメトリー機器と脳定位固定装置の搬入・設置が諸事情により遅くなったこと、後神経根切断術が予想以上に手技的に難しかったことが挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
2年目の平成26年度には本実験を進めて行く。後神経根切断術が安定して行えない場合には、遠心性腎交感神経除神経術に方法を切り替えることも検討する。また、研究代表者のグループに新しく大学院生として加わった竜崎正毅医師と新山道大医師にも実験を手伝ってもらい、研究を効率良く確実に行っていく予定である。
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