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2013 年度 実施状況報告書

Viscographic MRIによるリアルタイムGFR評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25461260
研究種目

基盤研究(C)

研究機関明治国際医療大学

研究代表者

梅田 雅宏  明治国際医療大学, 医学教育研究センター, 教授 (60223608)

研究分担者 田中 忠蔵  明治国際医療大学, 医学教育研究センター, 名誉教授 (80163541)
樋口 敏宏  明治国際医療大学, 医学教育研究センター, 教授 (80218700)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード腎 / ADC / 心拍同期 / GRF / DWI / IVIM / 糸球体 / MRI
研究概要

本年度は、より高磁場のMRI装置の利用に目処が立ち、実験施設を変更して動物実験環境の構築を行った。新しい環境ではマウスによる腎臓の弓状動脈の撮像と、心電図を心拍に同期した腎の拡散強調画像の取得に成功した。心拍同期して腎皮質のADCの変化を調べることができた。位相法で計測した腎弓状動脈の血流速は、血管の分解能が十分ではないものの、R波の直後から低下傾向を示し、R波から30msで20%程度低下し、その後大きな変化がないものの若干低くなる傾向を示した。また、b値を10-800s/mm2に変化させ腎皮質のADCを計算した。10-200 s/mm2で計算されるADClow-bはR波から30-40ms後にピークを持ち、200-800s/mm2で計算したADChigh-bのはADClow-bに比較して変動が小さくR波から40msにわずかな高い値を示した。全体としてR波の直後から60msにかけて若干上昇する傾向を示していた。ADClow-bは血液の灌流を反映し、一方、ADChigh-bは組織中の水拡散を反映しているとされる。ADChigh-bに心拍に同期した変動があることは組織中の拡散のみならず、組織内のゆっくりした水移動もこれに含まれるためと考えられる。さらにADClow-bとADChigh-bのR波直後から中後期にかけての変動にずれが生じているが、これは腎皮質中の早い水移動と遅い水移動の速さの違いを反映していると考えられる。
一方、人では心拍同期と呼吸同期を併用することができなかったが、横隔膜に連動する肝臓の動きをモニターしながら計測することで比較的安定した位置で腎臓を計測することを確認した。
二重管を想定して内側の管の壁からのwater transportによるADC変化をGRF計測lのシミレーションに関しては環境整備をおこなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験環境をより高磁場計測での施設に移設した。この環境移設に時間を取られたため。

今後の研究の推進方策

実験環境の移設ができたので動物実験を進め、並行して人での計測基盤の構築を行っていく。動物による弓状動脈と静脈のより正確な血流を計測するために想定血流速度などの測定パラメータを最適化するとともに、腎動脈の血流速を計測し、血流速データの補足を行いシミュレーションに必要なパラメータを求める。さらに例を増やしてADClow-bとADChigh-bのより正しい変化を捉え、薬物による変化を調べていくこととする。
次年度以降特に人による計測をおこない、今年の結果を踏まえて腎臓位置ずれの補正に関して改善することとする。

次年度の研究費の使用計画

動物実験施設を移動したために支出が減少した。
平成26年度に動物実験を追加で行う予定である.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Activity in early visual areas predicts interindividual differences in binocular rivalry dynamics.2014

    • 著者名/発表者名
      Yamashiro H, Yamamoto H, Mano H, Umeda M, Higuchi T, Saiki J.
    • 雑誌名

      J Neurophysiol.

      巻: 111 ページ: 1190-1202

    • DOI

      10.1152/jn.00509.2013.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Deconvolution analyses with tent functions reveal delayed and long-sustained increases of BOLD signals with acupuncture stimulation.2013

    • 著者名/発表者名
      Murase T, Umeda M, Fukunaga M, Tanaka C, Higuchi T
    • 雑誌名

      Magn Reson Med Sci.

      巻: 12 ページ: 121-127

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Relationship between preoperative magnetic resonance imaging and surgical findings: aneurysm wall thickness on high-resolution T1-weighted imaging and contact with surrounding tissue on steady-state free precession imaging.2013

    • 著者名/発表者名
      Tenjin H, Tanigawa S, Takadou M, Ogawa T, Mandai A, Nanto M, Osaka Y, Nakahara Y, Umeda M, Higuchi T
    • 雑誌名

      Neurol Med Chir

      巻: 53 ページ: 336-342

    • DOI

      10.1007/978-3-319-02411-0_5.

  • [雑誌論文] Selective visualization of rabbit knee cartilage using MR imaging with a double-contrast agent2013

    • 著者名/発表者名
      Kido M, Ikoma K, Hara Y, Matsuda KI, Kawata M, Umeda M, Kubo T
    • 雑誌名

      J Magn Reson Imaging.

      巻: 39 ページ: 1186-1190

    • DOI

      10.1002/jmri.24282

    • 査読あり
  • [学会発表] 磁性イオン液体を用いた局所シム調整の試み2013

    • 著者名/発表者名
      梅田雅宏, 渡邉康晴, 河合裕子, 村瀬智一, 田中忠蔵, 樋口敏宏
    • 学会等名
      第41回日本磁気共鳴医学会大会
    • 発表場所
      徳島
    • 年月日
      20130919-20130921
  • [学会発表] 1H-MRSI を用いた骨格筋中アセチル -L- カルニチン濃度の運動による変化2013

    • 著者名/発表者名
      梅田雅宏, 渡邉康晴, 河合裕子, 村瀬智一, 田中忠蔵, 樋口敏宏
    • 学会等名
      第41回日本磁気共鳴医学会大会
    • 発表場所
      徳島
    • 年月日
      20130919-20130921

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公開日: 2015-05-28  

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