SJL/J マウスでは遺伝的素因によらず感作ペプチドの違いのみで異なる経過のEAEが惹起できる。EAEの寛解維持を担うのはCD69CD103共陽性CD4+CD25highFoxp3+制御性T細胞(=DP-Treg)であり、脳炎惹起性ペプチドの中で上位の優位ペプチドはEAEを惹起しやすいが、抗原特異的Tregの多くを有するDP-Tregを誘導しやすくEAEの再発・再誘導を惹起しにくい。DP-Tregは複数の病原性T細胞に対応するhybrid Tregを有し、抗原刺激によりIL6Rを低値で維持して安定するが、EAEを発症せずとも誘導でき、抑制効果はペプチド特異的な免疫寛容と異なり組織選択的である。
|