2013年当時、脳梗塞急性期の機械的血栓回収療法(MT)には科学的エビデンスは確立しておらず、術者の技量に依存しない効果判定システムの必要性に着眼した。本研究は、治療前のCT灌流画像(CTP)を用いて客観的評価システムの開発するため2013年に開始した。しかし2015年に5つのランダム化比較試験によってMTのエビデンスが確立したため、研究プロトコールの見直しが必要になった。患者に不利益を生じない範囲で研究を継続し、CTPに基づく結構再建は実現可能であること、残存脳血流対側比40%以下で造影剤到達が2秒以上遅延している領域が、虚血コアを予測することが示された。
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