研究課題
発生期の臓器形成における多面的作用で知られるNotchシグナルであるが、成体においても多彩な作用がある。これまで我々は虚血下の血管新生、動脈硬化に重要な役割を示すことを明らかにしている(Circ Res2007, Circ2009, BBRC2009)。しかし、生活習慣病におけるNotchシグナルの役割は不明であった。そこでNotch1ヘテロ欠損マウスを通常食、高脂肪食のもと飼育したところ食餌量は不変であったが、体重増加に変化を認めた。解剖所見、および、CTの所見において内臓脂肪沈着に変化を認めた。Notch1ヘテロ欠損マウスの内臓の白色脂肪において増殖因子および脂肪の分化における転写因子の発現に変化が見られた。3T3 L1細胞にNotchシグナル阻害薬を作用させてNotchシグナルを薬理的に抑制したところ、脂肪分化効率と脂肪の分化に関与する転写因子の発現に変化が生じた。Notch1ヘテロ欠損マウスの脂肪幹細胞を単離して分化誘導をかけたところ同様の傾向を認めた(以上投稿準備中)。以上よりNotch1シグナルの減少は脂肪分化に影響を与えると考えられる。Notchシグナルは生活習慣病の治療標的となりうる。我々はNotch1シグナルの活性化に新たにカテプシンKが関与することを明らかにした(Nat Commun. 2014)。様々なシグナルのクロストークがNotch1の活性化を介して脂肪分化制御する可能性がある。
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