骨格筋は、強い収縮力を有する白筋と、ミトコンドリアが豊富で持続的運動が可能な赤筋に分類される。ファイバータイプ決定のメカニズムについては不明な点が多い。本研究の目的はiPS細胞を用いて、microRNAによるミトコンドリア量の調節機構を解明する事である。我々はmiR-494がTFAMやFoxj3を介してミトコンドリア量を調節することを発見した。ヒトiPS細胞を骨格筋に分化させるとmiR-494は一過性に上昇した後に急激に低下することが確認された。miR-494の過剰発現はiPS細胞の筋分化を抑制し、ミトコンドリアが豊富な2Aファイバーを減少させる事、酸素消費量を低下させる事を見出した。
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