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2015 年度 実績報告書

ヒト膵組織切片分析による2型糖尿病発症過程の膵島形態学的モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 25461350
研究機関大阪大学

研究代表者

小澤 純二  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80513001)

研究分担者 今川 彰久  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80373108)
岩橋 博見  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座准教授 (60397627)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード膵島 / インスリン分泌不全 / インスリン抵抗性 / 膵β細胞 / 膵α細胞
研究実績の概要

①対象患者の選定・登録:膵切除43症例を選定・登録し、術前耐糖能(正常耐糖能、境界型、新規診断2型糖尿病、長期罹病2型糖尿病)および病態指標(インスリン分泌能、インスリン抵抗性)の評価を行った。
②膵β細胞の形態学的評価および病態指標との関連の検討:対象症例のうち術前に糖尿病治療をされていない32症例を対象とした。グルカゴン負荷試験における血清Cペプチド増加分が膵β細胞面積を最も予測する因子であることを明らかにした(Fujita Y, et al. Endocr J, 2015)。
③膵α細胞の形態学的評価および病態指標との関連の検討:全43症例を対象とした。長期罹病2型糖尿病患者で膵α細胞面積が増加していること、機序として増殖促進があること、膵島細胞の脱分化・分化転換も寄与している可能性があることを見出した。膵α細胞面積は病態指標との関連はみられず、血糖コントロール(HbA1c)と正相関することが明らかとなった(Fujita Y, et al. in submission)。
④ヒト2型糖尿病発症過程における膵島形態学的モデルの構築:②③の結果から、2型糖尿病発症過程における主要病態の一つであるインスリン分泌能低下が膵β細胞の減少によることが明らかとなった。また2型糖尿病発症による高血糖が膵α細胞の増殖および脱分化・分化転換による膵α細胞面積の増大を来たし、耐糖能異常進展に寄与している可能性が考えられた。
⑤ヒト由来iPS細胞から膵島細胞への分化誘導法の確立:上記膵島形態学的モデルにおける脱分化・分化転換機構の検討の予備段階として、ヒト由来iPS細胞からインスリン陽性細胞への分化誘導を試みた。手法は既報(Kunisada Y, et al. Stem Cell Res, 2012)にならい、多段階で分化誘導因子を作用させることによるインスリン陽性細胞への分化誘導法の検証を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Increment of serum C-peptide measured by glucagon test closely correlates with human relative beta-cell area.2015

    • 著者名/発表者名
      Fujita Y, Kozawa J, Iwahashi H, Imagawa A, et al.
    • 雑誌名

      Endocrine Journal

      巻: 62 ページ: 329-337

    • DOI

      http://doi.org/10.1507/endocrj.EJ14-0456

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 耐糖能悪化過程におけるヒト膵島の形態的特徴-α細胞に着目した検討-第2報2015

    • 著者名/発表者名
      藤田有可里、小澤純二、岩橋博見、今川彰久他
    • 学会等名
      第58回日本糖尿病学会学術総会
    • 発表場所
      山口
    • 年月日
      2015-05-21 – 2015-05-24

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公開日: 2017-01-06  

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