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2015 年度 実績報告書

プロリン異性化酵素Pin1と肥満発症との関係解明及び創薬への展開

研究課題

研究課題/領域番号 25461355
研究機関広島大学

研究代表者

中津 祐介  広島大学, 医歯薬保健学総合研究院, 講師 (20452584)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードPin1 / AMPK / 肥満
研究実績の概要

最終年度は、プロリン異性化酵素Pin1とAMPK機能制御について引き続き解析を行った。Pin1はAMPKgamma1のみならず、AMPKgamma2やAMPKgamma3とも結合すること、またPin1と両者との結合には、複数のpSer/pThr-Pro配列が必要であることを明らかにした。また、Pin1によるAMPKリン酸化抑制機構として、①AMPは、LKB1によるAMPKリン酸化を促進するが、その作用を解除すること②AMPは、PP2CによるAMPK脱リン酸化を抑制するが、Pin1はその保護機構をキャンセルする ことを明らかにした。また、複数のPin1阻害剤がAMPKのリン酸化を促進することも明らかにした。
さらに、肥満発症に関する新規Pin1結合蛋白の同定を試みたところ、脂肪合成や脂肪分解に関わる複数の新規結合蛋白の同定に成功した。
また、前年度に引き続き膵β細胞特異的Pin1 KOマウスの解析を行った。野生型マウスおよびβ細胞特異的Pin1 KOマウスに高脂肪高スクロース食を20週間負荷したのち、膵島の形態を解析した。特別食負荷後の両群のマウスの体重に差は認められなかったが、膵島の面積は野生型に比較してKOマウスの方が有意に小さかった。β細胞の細胞死の割合は、両群で差は認められなかったが、細胞増殖率はKOマウスの方で有意に低かった。
脂肪特異的Pin1 KOマウスを作製し、高脂肪食負荷したところ、KOマウスは野生型マウスと比較して体重の増加が経度であることが明らかとなった。さらに、熱産生への影響を検討したところ、KOマウスの方が熱産生関連遺伝子の発現量が高いことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Prolyl isomerase Pin1 negatively regulates AMP-activated protein kinase (AMPK) by associating with the CBS domain in the γ subunit.2015

    • 著者名/発表者名
      Nakatsu Y, Iwashita M, Sakoda H, Ono H, Nagata K, Matsunaga Y, Fukushima T, Fujishiro M, Kushiyama A, Kamata H, Takahashi S, Katagiri H, Honda H, Kiyonari H, Uchida T, Asano T.
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem.

      巻: 290 ページ: 24255-24266

    • DOI

      10.1074

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] プロリン異性化酵素Pin1を介した膵β細胞調節機構の解明2015

    • 著者名/発表者名
      中津 祐介、森 馨一、松永 泰花、迫田 秀之、櫛山 暁史、石原 寿光、浅野 知一郎
    • 学会等名
      分子糖尿病学会
    • 発表場所
      東京(東京都)
    • 年月日
      2015-12-05
  • [学会発表] The role of prolyl isomerase Pin1 in pancreatic b cells2015

    • 著者名/発表者名
      中津 祐介、森 馨一、松永 泰花、山本屋 武、山口 賢、石原 寿光、浅野 知一郎
    • 学会等名
      分子生物学会
    • 発表場所
      神戸(兵庫県)
    • 年月日
      2015-12-01 – 2015-12-04
  • [学会発表] The role of prolyl isomerase Pin1 in beta cell functions2015

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Nakatsu, Keiichi Mori, Yasuka Matsunaga, Toshiaki Fukushima, Hideaki Kamata, Ken Yamaguchi, Hisamitsu Ishihara, Tomoichiro Asano
    • 学会等名
      American diabetes association
    • 発表場所
      ボストン(アメリカ)
    • 年月日
      2015-06-10 – 2015-06-14
    • 国際学会
  • [学会発表] 膵β細胞のインスリン分泌におけるプロリン異性化酵素Pin1の役割2015

    • 著者名/発表者名
      中津祐介、森馨一、松永泰花、山本屋武、迫田秀之、藤城緑、櫛山暁史、石原寿光、浅野知一郎
    • 学会等名
      日本糖尿病学会
    • 発表場所
      下関(山口県)
    • 年月日
      2015-05-21 – 2015-05-24

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公開日: 2017-01-06  

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