非アルコール性脂肪肝炎(NASH)のマウスモデルとして、コリン欠乏高脂肪食(CDAHFD)モデルが開発されているが、血清脂質を含めた他の病態への影響については十分に明らかにされていない。本研究では、CDAHFDモデルでは、有意な体重減少に加え、有意な血清総コレステロール(TCho)とトリグリセリド(TG)レベルの低下が明らかにされた。さらに、これらの低下が、NASHの病態を示す指標である肝TG含量、TNF-alpha mRNAの発現、血清ALT値と有意に逆相関することが示された。これらは、ヒトNASHでは通常みられないものであり、よりヒトに近いマウスNASHモデルが求められるものと思われた。
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