研究課題
食事の成分、特に砂糖・脂質は生活習慣病の発症に極めて関連が強いが、これらは尿酸代謝の律速酵素であるキサンチンオキシダーゼ(XOR)の活性に深く関連し、XOR活性により尿酸が産生される際に活性酸素種(ROS)を生じる。これまで我々は、動脈硬化巣マクロファージにXORが存在することと、XORの活性が動脈硬化の進展に関与することを突き止めた。本研究は、組織特異的XOR過剰発現/抑制マウスを作出し、様々な生活習慣病誘発のための負荷食やモデルマウスとのかけあわせを行うことで、食事の内容によってXORがどのように活性化されるか、また、その際にどの組織・細胞のXOR活性由来のROSが、生活習慣病発症の原因や進展の原因となるかを解明することを目指すものである。本年度はマクロファージ、血管の組織特異的XOR欠損マウスに対して、生活習慣病誘発食負荷を行い、XORに産生されるROSによる組織障害の観察を行った。さらには脂肪蓄積、炎症、酸化ストレスを検討した。
3: やや遅れている
脂肪細胞特異的KOマウスが作出できていない。当初予定よりマクロファージ特異的KOマウスの解析を充実させており、飼育スペースの制約によるもの。
マクロファージ特異的XORKOマウスではインスリン感受性に変化が見られ、その機序を追及する。血管内皮特異的KOマウスでは血管新生への影響を十分に解析する。作出済みの肝特異的KOマウスでは脂肪肝への抵抗性を検討する。脂肪細胞特異的KOマウスに加え、褐色脂肪特異的KOマウスを作出していく。
組織特異的XORTgマウスの作出
組織特異的に過剰発現させる方法の検討
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (7件) 備考 (1件)
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