研究課題/領域番号 |
25461399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
松井 ふみ子 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 研究助手 (10393133)
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研究分担者 |
東 雄二郎 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 部長 (30181069)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 内分泌学 / 下垂体形成 / 下垂体後葉 / 転写因子 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
(1)δEF1 KO マウスに観察された下垂体後葉形成異常の形態学的解析を、発生段階を追って、胎生12.5日から18.5日について、HE染色法を用いて行った。その結果、12.5日の間脳神経上皮からの漏斗の陥入と口蓋上皮からのラトケ嚢の陥入は正常に起こっていたが、その後の後葉におけるpituicyteの増殖が野生型と比較して、阻害されているような症状を呈していた。 (2)上記の点についてBrdUた検討を開始した。その結果、胎生14日までにおいては、下垂体後葉の細胞(pituicyte)は、陥入の後は、野生型においてもそれほど増殖を起こしていないことが明らかとなった。 (3)δEF1 KO マウスに観察された下垂体後葉形成異常が果たして、後葉が由来する間脳神経上皮の神経組織の異常に起因するのかという点について、まずδEF1floxマウスとNestin-creマウスを交配して検討した。その結果、dEF1flox/floc; Nestin-creの遺伝子型を持つ胚においても下垂体後葉の形成異常は観察されなかった。これについては、Nestin-creにδEF1遺伝子の欠失がど程度おこっているのかという点を調べる必要があり、現在検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
δEF1floxマウスと交配に用いる、Creマウスの導入に時間がかかったり、またそれら導入したマウスを繁殖するまでにも時間を要することがあり、特にCreマウスとの交配実験の検討が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
(1)BrdUを用いた下垂体後葉の細胞増殖を検討する実験に関しては、さらに発生の後期までも含めて検討する必要がある。 (2)下垂体後葉に投射している室傍核や視索上核などの神経核について、それらは正常に形成されているのか、形態学的解析や産生ホルモンのを免疫組織染色で検討する。 (3)Nestin-creマウス以外にも、後葉組織側に発現するSix3-creマウス等のその他のCreマウスの交配を試みる。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究助成金は基金化されており、残額が少額であったため、意図的に残額が0円となるような消費を控えたため。 来年度の助成金と合わせて、通常通りに使用する予定。
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