研究課題/領域番号 |
25461408
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小原 直 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70422178)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 造血支持細胞 / Nestin / Notchiシグナル / 造血不全 |
研究実績の概要 |
1. ノックアウトマウスの解析 Notchシグナルの下流遺伝子であるRBPJ遺伝子のコンディショナルノックアウトマウスを確立した。 Nestin発現細胞におけるNotch関連遺伝子をタモキシフェン投与下でノックアウトできるNestin-CreERT2/RBP-Jflox/floxマウスを解析した。タモキシフェンを8週間投与し解析したところ、ノックアウトマウスでは軽度の貧血、脾腫を呈していた。ノックアウトマウスの骨は野生型と比較しで白く、造血異常が示唆された。ノックアウトマウスの造血を免疫染色とフローサイトメトリーで解析したところ、骨髄における成熟赤芽球が低下していた。造血幹細胞数は有意差はなかった。このことから骨髄中のNestin陽性細胞は血球分化に関与しており、かつNotchシグナルが重要であることが示唆される。 2. MDS患者におけるNestin陽性細胞の解析 MDS患者のヒトサンプルを免疫染色を用いて解析を行った。骨髄浸潤のない悪性リンパ腫患者でステージングの際に採取した骨髄生検検体をコントロールとした。コントロール検体ではNestin陽性細胞はCD34陽性血管内皮細胞に隣接して存在していた。このことから、ヒト骨髄ではNesitn陽性細胞の多くは血管を構成する細胞であることが示唆される。MDS患者検体ではNestin陽性細胞が増加している傾向にあった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マウス実験に関してはすでに実験系を確立し、フェノタイプも確認できているので、今後はデータの積み上げと論文作成準備に入る。今後は解析数を増やし、統計的解析を行いながらデータを整理し、投稿雑誌の検討を行って行く予定である。 ヒトサンプルを使用した実験ではサンプル集積が順調であり、データも集まりつつある。免疫染色の項目を再検討し、サンプルを増やすために多施設研究も視野に入れている。
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今後の研究の推進方策 |
マウス実験に関してはデータをそろえ、論文作成準備に入る。 ヒトサンプルは検体数を増やして様々な免疫染色と定量的PCRを中心に解析をすすめて行く予定である。 多施設研究とし、検体数を増やして行きたい。そのために倫理委員会受審支援なども行っていく予定である。 また、免疫染色のために新たに抗体購入が増える可能性がある。
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