近年、造血幹細胞を含む複数の組織幹細胞において、個体レベルでのカロリー摂取量がその動態に大きな影響を及ぼすことが判明し、新たな幹細胞制御機構として注目されている。本研究課題では造血幹細胞をモデル系として、カロリー摂取制限がいかに幹細胞の自己複製や分化に影響を与えるのか、またそれが幹細胞に直接作用しているのか或いはニッチ細胞を介しているのかを明らかにすることを目的として解析を行なった。その結果、カロリー摂取制限は表現型的には造血幹細胞の数を増やす傾向にあったが、機能的には大きな影響を与えないことが明らかとなった。
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