研究課題
基盤研究(C)
造血器悪性腫瘍(CBF白血病、MLL白血病、BCR-ABL白血病、APL)、リンパ腫(DLBCL、FL、BL)、固形腫瘍(乳癌、大腸癌、前立腺がん、肺がん、VHL陰性腎がん、神経芽細胞腫、グリオーマ)の細胞株を用いて、遺伝子A(申請者が同定した腫瘍に共通に亢進する遺伝子群を遺伝子Aがエピジェネティックに制御する)をその抑制剤やsiTNAi、shRNAiで抑制したところ、各所腫瘍株の増殖は著しく抑制され、アポトーシスが誘導された。申請者が考える主要共通のエフェクター遺伝子は、遺伝子Aの抑制により特異的に抑制され、蛋白レベルで消失した。これは、遺伝子Aと腫瘍共通エフェクターは腫瘍細胞においてコンプレックスを形成していること。遺伝子A蛋白の消失によりコンプレックスの安定性は低下し、エフェクター蛋白も抑制されることが原因と考えられた。エフェクターの転写レベルでの制御に遺伝子Aが関与しているかどうかレポーターアッセイなどで検証中である。また腫瘍のXenograftingを考慮し、条件設定を行っている。ヒト腫瘍株のNOGマウスでの生着、Expandingが確認された段階で、遺伝子A抑制剤を投与し、生体での遺伝子A抑制コンセプトの検証を予定している。一方遺伝子Aは、HIF(Hypoxia Inducible factor)と結合して、そのその安定性を保っている可能性が高いので、HIF蛋白との関係性を検証中である。
2: おおむね順調に進展している
申請者はRUNX1と結合する遺伝子Aの重要性に注目し、遺伝子Aが各種腫瘍でその発現が予後と相関していることから、固形腫瘍における遺伝子Aの重要性の検討を行ったが、申請者の仮説は正しかったことから、順調に進展していると考えられる。
細胞株での検証は順調に進行しているが、マウスXenografitng系の安定性がまだ一定しないこと、生体用の良い抑制剤が少なく、治療モデルにおける投与法の検討も行う必要がある。そのため、二次移植系のシステムを立ち上げる。新規抑制剤スクリーニングについては、本年度より開始の予定である。
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