研究課題
これまでの動物実験の結果を得て、NB-UVB 照射をGVHD に対する初期治療として行った際の効果を自主臨床研究で検討する目的で、以下のようにプランニングした。対象は、同種造血幹細胞移植を行った後、Grade I 以上の皮膚GVHD、Grade II以上の肝GVHD、もしくはGrade II 以上の消化管GVHD を発症した患者とする。Grade II 以上のGVHD に対する標準的な初期治療は副腎皮質ステロイド剤であるが、本試験ではまずNB-UVB 療法を行うこととする。照射にはキャビン型全身用NB-UVB 照射装置UV7001B-TL01(Waldmann 社製)を用い、400-500 mJ/cm2 から開始して、10-20%ずつ増量し、最小紅斑量(minimal erythema dose : MED)で維持する。照射は週に3 回までとし、総照射量は8,000 mJ/cm2 までとする。照射開始後、GVHD に増悪があれば、ただちに副腎皮質ステロイド剤などを併用する。効果判定は日本造血細胞移植学会のGVHD の診断と治療に関するガイドラインに従い、照射終了時に行う。有害事象の重症度は、CTCAEv4.0 日本語訳JCOG/JSCO 版に準じて評価する。プライマリーエンドポイントは奏功率とし、セカンダリーエンドポイントは有害事象発現率とする。予定登録数は30 例、登録期間は24 ヶ月とする。また、治療効果とTreg の推移を比較する。今後、当施設のIRBで審査の予定である。
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)
PLoS One
巻: 11 ページ: e0152823
10.1371/journal.pone.0152823