研究課題/領域番号 |
25461471
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
黒田 毅 新潟大学, 保健管理・環境安全本部, 准教授 (00372475)
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研究分担者 |
中枝 武司 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (20464000)
和田 庸子 新潟大学, 医歯学系, 講師 (30608534)
山田 俊幸 自治医科大学, 医学部, 教授 (50211636)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 関節リウマチ / AAアミロイドーシス / 血清アミロイドA / ALアミロイドーシス |
研究実績の概要 |
関節リウマチに合併するAAアミロイドーシスによる腎障害とALアミロイドーシスの腎障害の臨床的特徴と組織学的特徴を統合し治療に繋がる基礎的検討を行った。RA合併AAアミロイドーシス58例およびALアミロイドーシス61症を対象として腎生検組織のアミロイドの沈着量を画像解析で計測した後、性、年齢、使用薬剤、アミロイドーシス以外の腎組織の病理所見などの背景因子、沈着面積を調整し両アミロイド-シスの特徴を明らかした。その結果、AAとALアミロイドーシスにおいてアミロイドの沈着量が腎障害の程度に相関することを確認した。AAアミロイドーシスで収縮期血圧が高く、赤血球、ヘマトクリットは低下していた。またクレアチニンクリアランス(Ccr),eGFRは有意に低下していたが尿蛋白はALで有意に増加していた。その後アミロイドの沈着に関係した腎組織学的所見を比較した。AAは結節状の沈着が糸球体基部に多く認められ、ALは係蹄壁に沿って沈着が認められるため、AAでは糸球体血流が障害され、その結果としてCcrやeGFRは低下するものの基底膜の機能は比較的保たれるため蛋白尿は少なく、ALでは基部への結節状の沈着は少ないため血流は保たれるが、係蹄癖の沈着で蛋白尿が高度に出現すると考えられた。アミロイドの沈着量に組織学的な検討を加えることにより、2つのアミロイドーシスの腎症害の多様性の理由が明らかとなった。この結果は2016年の国際アミロイドシンポジウム(スウェーデン)で発表しSupplementとしてAmyloid紙に掲載されたが投稿論文として現在投稿中である。またこの内容は2017年4月21日に日本リウマチ学会で報告した。
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