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2013 年度 実施状況報告書

中枢神経系に対する抗U1RNP抗体の病原性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25461472
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

藤井 隆夫  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70255462)

研究分担者 橋本 求  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60512845)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード全身性エリテマトーデス / 抗核抗体 / 中枢神経症状 / サイトカイン / ケモカイン
研究概要

平成25年度は、脳脊髄液(cerebrospinal fluid, CSF)中の抗U1RNP抗体および抗NR2抗体とCSF-BAFFおよびAPRILとの相関に関する検討を行った。その結果、CSFにおけるこれらの抗体の存在はこれらのサイトカインと有意な相関は認められなかったが、抗NR2抗体とCSF-IL-6上昇とが相関した。BAFFとAPRILとの間に全く関連がなかったことは過去の報告からやや意外な結果であったが、SLE患者では血清中のBAFFやAPRILも上昇しているため、これらのサイトカインに関して血清でも測定し、抗U1RNP抗体あるいは抗NR2抗体の存在とBAFF, APRILのCSF/血清比との関連を確認する予定である。
また同時に、CSF中のサイトカインを比較する上では、コントロール群の選択が極めて重要である。今回われわれは当科で診療しているneuropsychiatric SLE(NPSLE)患者をコホート化した。そして、神経症状を有したSLEであるが、原疾患によると考えにくいnon-NPSLEのグループを抽出することができた。これらは今後CSF中の自己抗体やサイトカインの検討に関して、よい比較対象となる。またNPSLEにおける中枢神経症状は、精神症状と神経症状に分けられるが、それについても1999年のアメリカリウマチ学会基準により再度分類しなおした。NPSLEでは精神症状が神経症状よりもより重要であることが確認されていることから、このようなサブセットに分けて、研究計画書に記載した検討を行っていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

大きな遅れはないが、コホート全体を再度整備したため、実験に影響がでた。しかしこれらの整備は今後の研究の推進に重要であったと考えており、想定の範囲内である。

今後の研究の推進方策

改めて整備されたコホートにより、当初の研究計画通り、抗核抗体と液性因子との相関を明確にする。特にNPSLEのなかで最も重要なサブセットである精神症状についても十分な数の症例が集まっていると考えられた(判明した)ため、NPSLEのサブセットに分け、CSF-BAFF/APRILを比較することを予定している。

次年度の研究費の使用計画

今年度は、コホート作成に大きな時間がかかり、物品費用のかかる実験の一部が2014年にはいってからとなった。
研究計画通り、培養細胞やサイトカインの測定キットなどに支出する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Defecient leptin signaling ameliorates systemic lupus erythematosus lesions in MRL/Mp-Faslpr mice.2014

    • 著者名/発表者名
      Yoshimasa Fujita, Takao Fujii, Tsuneyo Mimori, Tomomi Sato, Takuji Nakamura, Haruka Iwao, Akio Nakajima, Miyuki Miki, Tomoyuki Sakai, Takafumi Kawanami, Masao Tanaka, Yasufumi Masaki, Toshihiro Fukushima, Toshiro Okazaki, and Hisanori Umehara
    • 雑誌名

      J Immunol

      巻: 192 ページ: 979-984

    • DOI

      10.4049/jimmunol.1301685

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Serum milk fat globule epidermal growth factor 8 elevation may subdivide systemic lupus erythematosus into two pathophysiologically distinct subsets.2014

    • 著者名/発表者名
      Natsuki Yamamoto, Hiroshi Yamaguchi, Koichiro Ohmura, Tomoko Yokoyama, Hajime Yoshifuji, Naoichiro Yukawa, Daisuke Kawabata, Takao Fujii, Satoshi Morita, Shigekazu Nagata and Tsuneyo Mimori.
    • 雑誌名

      Lupus

      巻: 23 ページ: 386-394

    • DOI

      10.1177/0961203314523870

    • 査読あり
  • [学会発表] 自己抗体の基礎から臨床まで

    • 著者名/発表者名
      藤井 隆夫
    • 学会等名
      日本リウマチ学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 招待講演
  • [図書] 内科学書2013

    • 著者名/発表者名
      藤井 隆夫
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      中山書店
  • [備考] 京都大学医学部附属病院リウマチセンター

    • URL

      http://www.racenter.kuhp.kyoto-u.ac.jp/

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公開日: 2015-05-28  

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