中條―西村症候群は、本邦にしか報告のない原因不明の遺伝性炎症性疾患である。我々はプロテアソームサブユニットの特異的変異とその活性低下を見いだした。本症候群は世界で初めてのヒトにおけるプロテアソーム機能不全症である。本研究課題では、プロテアソーム活性低下に起因する炎症関連分子増加機構分析を行った。慢性炎症の持続に重要と思われる候補分子を得た。研究発表と世界的データベースを用いた自己炎症症候群の存在を広く情報発信した。 初めての機能不全症から解明される新規自己炎症病態を理解することは、他の炎症性疾患の病態理解を深め、炎症制御戦略の新展開に繋がると期待された。
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