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2013 年度 実施状況報告書

全身性エリテマトーデスにおける炎症制御機構の破綻メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 25461479
研究種目

基盤研究(C)

研究機関横浜市立大学

研究代表者

浅見 由希子  横浜市立大学, 附属病院, 助教 (40644464)

研究分担者 吉見 竜介  横浜市立大学, 医学部, 助教 (70585265)
岳野 光洋  横浜市立大学, 医学部, 准教授 (50236494)
上田 敦久  横浜市立大学, 附属病院, 准教授 (60295483)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード免疫学 / 内科学 / 膠原病学
研究概要

全身性エリテマトーデス(SLE)やシェーグレン症候群(SS)は全身性自己免疫疾患に属し,その発症機序は不明である.新規治療法の開発にはこれらの疾患の発症機序に対する理解が必要である.そこで本研究では,患者検体を用いてSLEやSSでみられる自己抗体の対応抗原であるTRIM21について,①発現量とSLE・SS罹患との関連,②発現量とI型インターフェロン産生との関連,③発現量と疾患活動性との関連,④新規治療標的としての可能性の4点を調べ,SLE・SSでの病態における炎症制御機構の破綻におけるTRIM21の役割を解明するとともに,炎症制御のための新たな治療戦略の可能性を検討することを目的としている.SLE・SS患者,および健常者からPBMCを採取してqPCR法を行った結果,SLE群およびSS群では健常者群と比較してTRIM21 の発現が有意に高かった.SLE群でIRF7,SS群でIRF3,IRF5,IRF7の発現量が健常者群と比べて有意に高かった.I型IFN誘導遺伝子群の発現量もSLE群およびSS群では健常者群と比較して有意に高かった.I型IFNのmRNA発現量はむしろSLE群およびSS群で有意に低かった.健常者ではTRIM21のmRNA発現とI型IFNのmRNAの発現量は逆相関していたが,SLE患者では関連がみられなかった.SLE患者においてIRF群のユビキチン化が抑制されていた.以上の結果から,TRIM21が生理的にはI型IFNの発現を抑制しており,SLEではその機構が破綻していることが推測される.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

SLE・SS患者におけるTRIM21の発現やTRIM21発現量とI型IFN産生の関係についての実験をほぼ実行完了しており,研究計画調書どおりのペースで研究が進行している.また,それに伴い研究成果が得られている.

今後の研究の推進方策

引き続き,2年目以降に予定している研究内容,すなわちTRIM21の発現量と疾患活動性の関係,およびTRIM21の治療標的としての検討について研究を進めていく.

次年度の研究費の使用計画

本研究課題に必要な抗体の国内在庫がなく,次年度以降に入荷予定となったために次年度使用額が発生した.
購入予定である上記の抗体については発生した次年度使用額をそのまま充てる.
もともと計上していた次年度予算(培養関連試薬,遺伝子工学試薬,抗体,プラスチック製品などの物品費と英文学会抄録校正費)については予定通りに使用していく.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 全身性エリテマトーデスにおける自己抗原TRIM21の役割2014

    • 著者名/発表者名
      神山玲光, 吉見竜介, 國下洋輔, 岸本大河, 峯岸薫, 浜真麻, 桐野洋平, 浅見由希子., 上田敦久, 岳野光洋, 石ヶ坪良明
    • 学会等名
      第58回日本リウマチ学会総会・学術集会
    • 発表場所
      グランドプリンスホテル新高輪(東京)
    • 年月日
      20140424-20140426

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公開日: 2015-05-28  

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