本研究ではシェーグレン症候群(SS)の病態に深く関与している患者末梢血単球でのBAFFシグナル伝達経路の解析と、既承認薬のリポジショニングによるBAFFシグナル伝達阻害物質の探索を試みた。その結果、SS患者末梢血単球ではIKKaやIKKbのリン酸化が亢進していること、単球からのBAFFによるIL-6産生がNF-kB阻害剤で強く抑制されることを見出した。また複数の既承認薬がBAFFにより刺激されたSS患者末梢血単球からのIL-6産生を抑制することも見出した。今後これらの薬剤のBAFFシグナル経路への影響と治療薬への展開の可能性を検討する。
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