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2013 年度 実施状況報告書

病因抗原が未知の自己免疫疾患に対する組織抗原特異的免疫抑制療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25461499
研究種目

基盤研究(C)

研究機関熊本大学

研究代表者

平田 真哉  熊本大学, 生命科学研究部, 助教 (60418829)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード抗原特異的免疫制御療法 / 自己免疫疾患 / 樹状細胞 / 多能性幹細胞 / 制御性T細胞 / 実験的自己免疫性脳脊髄炎
研究概要

本研究においては、組織に特異的に発現する抗原と制御性T細胞など免疫抑制性の作用を持つT細胞をin vivoにおいて効率よく誘導することが必要である。前者の組織に特異的に発現する抗原を検索するためにマウスの正常組織のマイクロアレイのデータを用いて解析を行った。今回は、CD4+Th 細胞が主たる病因であるマウスモデルとして実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)を用いるため、脳脊髄の組織に発現量が高く、そのほかの組織に比較的発現が少ない遺伝子を選定している。現在、この遺伝子のメッセンジャーRNA の発現をRT-PCR で確認を予定している。有意なものについてはタンパク質レベルで発現をWestern blot で確認する。後者の抑制機能を有したT細胞を効率よく誘導する機能性たんぱく質としてはこれまでの研究からTRAILとIL-10が候補となると考えている。遺伝子導入には、PuromycinやNeomycinの耐性遺伝子を選別用マーカーとして組み込んだ発現ベクターを準備した。この発現ベクターが機能するかを確認するために、コントロールとなる遺伝子を用いて、電気穿孔法で遺伝子導入し、それぞれの耐性遺伝子で選別を行い、コントロールの遺伝子が発現していることをRNAレベル、タンパク質レベルで確認することができた。そのうえで、マウスIL-10、マウスTRAILの遺伝子については発現ベクターを作製して、transient transfectionで発現を確認ののち、マウスES細胞に電気穿孔法で遺伝子導入し、高濃度の薬剤選別のうえ、クローニングを行い、高発現体の準備ができている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

マクロアレイのデータの解析、遺伝子導入、高発現体の選別の系を安定して作動させることができ、本研究の中心となる実験系を立ち上げることができた。さらに安定して機能できることを確認することができ、おおむね良好の進捗状況と考えている。

今後の研究の推進方策

今後は、組織特異的な抗原遺伝子を特定し、これを発現ベクターに組み替えて、マウス多能性幹細胞、あるいは抗原提示細胞の細胞株に電気穿孔法で遺伝子導入する予定である。これを用いて、実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)などの動物モデルにおける効果を確認することを予定している。

次年度の研究費の使用計画

使い残していた試薬の使用や、試薬・消耗品などの無駄のない使用により、費用が予定よりも少なく、次年度への繰り越しとなった。
次年度の研究予定に組み入れて使用予定である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Abatacept mya be effective and safe in patients with AA amyloidosis secondary to rheumatoid arthritis2014

    • 著者名/発表者名
      Nakamura, T., Kumon, Y., Hirata, S. and Takaoka, H.
    • 雑誌名

      Clin Exp Rheumatol

      巻: in press ページ: -

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 抗PAD3/PAD4交叉抗体と関節リウマチの関節破壊2014

    • 著者名/発表者名
      平田真哉
    • 雑誌名

      リウマチ科

      巻: 51 ページ: 460-465

  • [雑誌論文] Suppression of elevations in serum C reactive protein levels by anti-IL-6 autoantibodies in two patients with severe bacterial infections2013

    • 著者名/発表者名
      2. Nanki, T., Onoue, I., Nagasaka, K., Takayasu, A., Ebisawa, M., Hosoya, T., Shirai, T., Sugihara, T., Hirata, S., Kubota, T., Harigai, M. and Miyasaka, N.
    • 雑誌名

      Ann Rheum Dis.

      巻: 72 ページ: 1100-1102

    • DOI

      10.1136/annrheumdis-2012-202768.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] SLEにおけるNETsとインフラマソーム活性化2013

    • 著者名/発表者名
      平田真哉
    • 雑誌名

      リウマチ科

      巻: 50 ページ: 376-381

  • [雑誌論文] リウマチ性疾患における間質性肺病変の多様性2013

    • 著者名/発表者名
      平田真哉
    • 雑誌名

      リウマチ科

      巻: 49 ページ: 127-132

  • [学会発表] APTTが基準値内でループスアンチコアグラントが陽性となる症例の検討2013

    • 著者名/発表者名
      平田真哉、内場光浩、宮川英子、渡邊祐子、星乃光有、満屋裕明
    • 学会等名
      日本リウマチ学会学術集会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      20130418-20130420
  • [学会発表] 当院で経験したIgG4関連多臓器リンパ増殖性疾患の6症例の解析2013

    • 著者名/発表者名
      宮川英子、平田真哉、渡邊祐子、星乃光有、奥野豊、満屋裕明
    • 学会等名
      日本リウマチ学会学術集会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      20130418-20130420
  • [学会発表] 線維筋痛症・慢性疼痛に対するトラマドール塩酸塩アセトアミノフェンの効果の検討2013

    • 著者名/発表者名
      星乃光有、宮川英子、平田真哉
    • 学会等名
      日本リウマチ学会学術集会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      20130418-20130420

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公開日: 2015-05-28  

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