研究課題/領域番号 |
25461503
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
秋葉 久弥 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60338316)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 自己免疫疾患 / 抗炎症作用 / アレルギー疾患 / 細胞表面分子 |
研究実績の概要 |
本研究は、抗TIM-4抗体の抗炎症作用機序とTIM-4分子の病理的機能を明らかにするとともに、将来の臨床研究に向けた基盤を構築するため、以下の2点を重点に研究を進めている。1) 各種免疫疾患モデルマウスに対する抗TIM-4抗体投与の効果の検討。 2) 抗ヒトTIM-4抗体の作製と患者検体のsTIM-4の検出。 このうち1) 各種免疫疾患モデルマウスに対する抗TIM-4抗体投与の効果の検討について、OVA誘発性喘息モデルマウスを用いて以下のことを明らかにした。誘導期に抗TIM-4抗体を投与した結果、気道過敏性の亢進、肺胞洗浄液中の好酸球数の増加およびIL-13産生の増加など、明らかな病態の悪化が認められた。リンパ節CD4 T細胞のIL-4, IL-5, IL-13のサイトカイン産生が増加していたことから、抗TIM-4抗体は、CD4 T細胞の機能を亢進して喘息症状を増悪させたと考えられた。つまり通常、TIM-4はCD4 T細胞の機能抑制に働いている事になる。このメカニズムを明らかにするため、樹状細胞ーCD4 T細胞相互作用やマクロファージーCD4 T細胞相互作用におけるTIM-4の機能解析とレセプターの同定を行っている。 2) 抗ヒトTIM-4抗体の作製について、異なる部位に結合する2種類以上の抗体(クローン)が未だ得られず、現在、引き続き抗体作製を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
抗TIM-4抗体の抗炎症作用のメカニズム解析や各種免疫疾患モデルマウスに対する抗TIM-4抗体投与の効果を検討する研究・実験は順調に進んでいるが、抗ヒトTIM-4抗体の作製が未だ出来ていないため。
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今後の研究の推進方策 |
患者検体からsTIM-4を検出するには、ヒトTIM-4に結合する部位が異なる2つの抗TIM-4抗体を使ってELISAを確立する必要があるが、現在、1種類の抗体しか作製に成功していない。引き続き免疫方法や、免疫原であるヒトTIM-4の精製度を上げるなどして対応し、早急にELISAを確立することを優先課題とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
抗ヒトTIM-4抗体の作製が完了しなかった為、その先の実験に進むことが出来なかった。
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次年度使用額の使用計画 |
抗ヒトTIM-4抗体の作製は継続して行っており、有効な抗体が出来次第、可溶型ヒトTIM-4を測定することが可能なELISAを確立して、 リウマチ患者や喘息患者の血中・尿中からsTIM-4の検出を試みる研究に使用する。
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