研究課題/領域番号 |
25461504
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
浅野 浩一郎 東海大学, 医学部, 教授 (60192944)
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研究分担者 |
阿部 直 東海大学, 医学部, 教授 (80129311)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 呼気ガス分析 / 揮発性有機化合物 / 喘息 |
研究概要 |
喘息患者13例、対照群として健常者6例、喘息以外の炎症性肺疾患症例11例において呼気中の14種類の揮発性有機化合物をコールドトラップ法を用いて測定した。現時点では喘息患者と健常者、他の炎症性肺疾患症例との間で有意な違いを呈する揮発性有機化合物を検出し得ていない。現在用いている測定系では1回に測定できるサンプルが3-4例分に限られ、また測定のばらつきも大きいことから、サンプリング・測定系をより臨床応用に近い形へ改良を進めている。これが完了すれば、より多くの臨床検体の測定が可能になることが期待され、それによって喘息特異的な揮発性有機化合物を見いだすことが出来る可能性がある。 末梢血好酸球を重症喘息患者28例および健常者8例から分離し、ドコサヘキサエン酸の存在下・非存在下で刺激した培養上清のリピドーム解析を行った。重症喘息患者においてシクロオキシゲナーゼ代謝産物あるいは15リポキシゲナーゼ代謝産物の産生低下をきたしている症例が多いが、患者間でのばらつきも大きく、重症喘息の多様性を反映しているとも考えられる。今後、同じ症例での呼気凝縮液のリピドーム解析を行い、好酸球でのデータと併せて解析を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
連携研究者(有田誠博士)の研究機関異動(東京大学薬学部から理化学研究所へ)のため、呼気凝縮液のリピドーム解析を行うための倫理委員会申請をあらためて行う必要が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
呼気中の揮発性有機化合物解析については、サンプリング・測定系をより臨床応用に近い形へ改良を進めており、これが完了すれば、より多くの臨床検体の測定が可能になることが期待される。 呼気凝縮液のリピドーム解析については、倫理委員会の承認を得られ次第測定を開始し、すでに終了した末梢血好酸球のリピドーム解析と併せて解析を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
呼気凝縮液のリピドーム解析が前述の理由(連携研究者の異動とそれにともなう倫理委員会再申請)のため予定よりも遅れたため 予定通り、呼気および呼気凝縮液を用いたリピドーム解析に必要な消耗品購入等に用いる
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