本研究ではNew Delhi metallo-β-lactamase-1 (NDM-1)産生大腸菌および同菌敗血症モデルを用いたCa-EDTAの併用効果を明らかにすることを目的に研究を実施した。薬剤感受性試験については、抗菌薬単剤の場合と比較し、Ca-EDTAと抗菌薬の併用条件下ではMICが大幅に改善した。さらにマウス敗血症モデルでの併用効果を検討した結果、併用群では、有意差を持って抗菌薬単剤投与群に比べて生菌数が10倍減少していた。また予備実験のレベルではあるが、炎症性サイトカインへの併用効果の影響を確認すべく、IL-6を指標に検討を行ったところ併用群でIL-6の低下傾向が確認された。
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