ブラジル産鶏肉、一般市民糞便および臨床材料から分離されたblaCTX-M-8陽性大腸菌の全ゲノム解析を実施した。その結果、ヒト由来および鶏肉由来大腸菌はそれぞれ異なる遺伝系統であることが明らかとなった。一方、ブラジル産鶏肉由来blaCTX-M-8陽性大腸菌は、ヒト由来菌と比較して、多数の抗菌薬耐性に関与する遺伝子を保有していた。臨床材料から分離された大腸菌におけるblaCTX-M-8を保有するプラスミドは、同一起源のIncI1に属する伝達性プラスミドで、ヒトと鶏肉由来大腸菌が共有していることが判明した。
|