研究課題/領域番号 |
25461538
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大戸 達之 筑波大学, 医学医療系, 講師 (60344892)
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研究分担者 |
榎園 崇 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (30644314)
宮本 信也 筑波大学, 人間総合科学研究科(系), 教授 (60251005)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 小児の手指巧緻機能 / 磁気センサー / 発達障害 |
研究概要 |
注意欠陥多動性障害や自閉症スペクトラム障害、学習障害、発達性協調運動障害など、いわゆる発達障害を呈する児では、重度の神経機能障害は認められないものの軽微な神経機能異常を呈することが知られており,生活の質の低下につながっているものの見通されやすく、また客観的な評価が困難であった。 磁気センサ型指タッピング装置(以下、磁気センサー装置)は、軽微な神経機能障害を検査する「指対立試験(母指と示指の対立運動)」を定量的に評価する装置で、右・左指の対立運動を単独もしくは両側同時に記録することにより、リズム(周波数)、速度、加速度、最大振幅、総移動距離、協調性(位相差)、不随意運動や連合運動の有無を評価することが出来る。既に成人においてはパーキンソン病の薬効評価や、精神疾患、認知機能障害、整形外科疾患(頸椎症)などでの機能障害評価でその有用性が証明されていることから、小児における手指巧緻機能の評価に有用であると考えられ、計測を行った。 計測内容は1.両側手指の同時タッピング(10秒)を2回、2.両側手指の交互タッピング(10秒)を2回、3.メトロノーム音(3,4,5Hz)と同調させた交互タッピング(10秒)と設定した。平成25年度に筑波大学附属病院の小児外来を何らかの理由により受診した患者やその兄弟から定型発達ボランティアを募り、定型発達児17名(6~12歳)について、磁気センサー装置による計測を行った。また,発達障害や神経疾患を有する小児33名(6~14歳)についても記録した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
定型発達児、および発達障害児もしくは神経疾患を有する児への計測準備が完了し、計測が徐々ではあるが、小児においても無事に完了できることが確認された。
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今後の研究の推進方策 |
定型発達児の計測数がまだ不足しているため、その計測数を増やしていく予定である。各年齢毎の正常値を算出することを考えていたが、おもに小学校低学年群、小学校高学年群、中学生群などで大きく分けることが可能なようなので、今後は年齢層群による正常値を算出していく予定である。
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