不確実な日常生活において、我々はいくつかの選択肢の中から意思決定を繰り返し行っている。我々は、情動性自律反応は意思決定に関与する仮説を立てた。 研究目的は、実行機能施行中の情動性自律反応の関与と発達を瞳孔計を用いて明らかにすることである。対象は、16名の健常児(7-14歳)、13名のADHD児と9名の成人である。Wisconsin card sorting test遂行中の意思決定変更時の瞳孔計変化を記録した。成人において変更時の瞳孔計は有意に拡大した。変化率は健常児に比してADHDで有意に低値であった。研究結果から、情動性自律反応は意思決定過程に大きく関与していることが明らかとなった。
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