アストロサイトは脳内で細胞外グルタミン酸の恒常性を維持しているが、興奮毒性における応答の詳細は不明である。本研究ではC6グリオーマ細胞にグルタミン酸を負荷した実験系を用いて、C6細胞内のグルタチオン量が減少し、小胞体でのタンパク質折り畳みにおいてジスルフィド結合を形成するProtein disulfide isomerase、細胞保護機能を持つMitochondrial heat shock protein 70が酸化損傷を受ける事を明らかにした。GSH減少をきっかけとして生じる細胞保護機能の減弱と小胞体ストレスを改善することで、アストロサイトを正常化し、脳内環境を改善できる可能性がある。
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