研究課題/領域番号 |
25461571
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
古賀 靖敏 久留米大学, 医学部, 教授 (00225400)
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研究分担者 |
八ツ賀 秀一 久留米大学, 医学部, 助教 (10454919)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 高乳酸血症 / ミトコンドリア病 / メタボローム解析 / バイオマーカー / 医薬品開発 / 評価指標 / 創薬研究 / 薬物治療 |
研究概要 |
高乳酸血症の病態を踏まえた治療薬は未だ世界に存在しない。ミトコンドリア病では、高乳酸血症の程度が高度であるほど臨床的に重症で死亡率も高くなる事が示され(Neurology 2011;77:1965-1971)、高乳酸血症を治療することがミトコンドリア病の重症度を軽減できると考えられるようになった。最近の臨床研究より、ミトコンドリア病に対する薬物療法の臨床的有効性が報告され(BBA 2010 ;1800(3): 313-5.、Brain & Dev 2012;34:87-91、BBA 2012;1820:632-636)、医薬品開発プロジェクトが重要となってきた。我々はMELASの細胞モデル(ローゼロサイブリドシステム)を利用し、細胞増殖速度、アポトーシス、ATP合成能、酸素消費速度、電子伝達系酵素活性、L/P比、代謝産物のメタボローム解析などを行い、PAの高乳酸血症低減の作用機序を網羅的に検証し、新規バイオマーカーの開発を計画した。その結果、今までにミトコンドリア病のバイオマーカーとして最も適した指標として報告されたFGF-21(Suomalainen A et al. Lancet Neurology 2011;10:806-818)と比較して、感度特異度ともに96.7%を誇る新規バイオマーカーを発見した。現在、特許申請を行っており、今後のミトコンドリア病を疑う際の国際的スタンダードとなると思われる。また、このバイオマーカーは、治療判定にも有用と考えられ、臨床的評価指標のスタンダードとなると考えられる。開発した新規バイオマーカーは論文化中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新規バイオマーカーを見つけて特許申請している。 論文化中である。 ρゼロ細胞システムの整備を継続するための工夫が必要。 実際の患者にて新規バイオマーカーの有用性を検討している。
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今後の研究の推進方策 |
新規バイオマーカーのミトコンドリア病診断における有用性を論文化する。 新規バイオマーカーを用いた薬物療法の評価・有用性を論文化する。 その他のバイオマーカーを探索する。
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次年度の研究費の使用計画 |
予定していた旅費や消耗品が、実際と差額が発生し、余剰金が発生しました。 平成26年度の予算が削減され、研究成果の発表のために海外出張が予定されているため、使用する予定である。
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