オートファジーとは細胞構成成分を食胞に閉じ込めて分解する機能で恒常性維持や感染防御など免疫応答にも重要である。我々は食物アレルギーマウスモデルを用いて、オートファジー機能を修飾する因子(mTOR阻害剤やPI3K阻害剤)が食物アレルギー症状、腸管免疫応答に及ぼす影響を検討した。その結果抗原感作マウスにおいて抗原負荷時にオートファジー阻害作用を持つPI3K阻害剤を併用すると、食物アレルギー症状の軽減がみられた。その機序として腸間膜リンパ節の抗原特異的Th2サイトカイン産生抑制、腸管でのTh2サイトカインmRNA発現抑制や腸管粘膜肥満細胞の脱顆粒抑制が示唆された。上記成果について関連学会で発表した。
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