後天性凝固異常症は特定の凝固因子に対する抑制物質(インヒビター)が出現し、当該因子の活性が著しく低下し、突然出血を発症する疾患である。原因はほとんどが自己抗体によるIgGである。しかし抑制メカニズムは明らかでない。後天性第V因子インヒビターにおいて出血症状の有無で有群はProcoagulantの低下、無群は活性化プロテインC抵抗性の存在を解明した。また、病態を把握する凝固機能評価法は必要不可欠である。新規診断法ではThrombin/Plasminによる凝固線溶能評価、迅速なVWF測定を確立した。さらにAPTTが延長する後天性凝固異常症群をAPTT凝固波形解析で迅速に鑑別する測定法を開発した。
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