川崎病類似Nod1リガンド誘発冠動脈炎マウスモデルでのオートファジー機構について検討を行った。まず、オートファジー亢進薬であるラパマイシンにより冠動脈炎が改善することが明らかとなった。さらに、ヒト冠動脈内皮細胞でも炎症性サイトカイン(IL-6、IL-8)産生が抑制された。ラパマイシンはmTOR阻害薬の一種であり、他のmTOR阻害薬でも同様の実験を行ったところ、他のmTOR阻害薬でもマウス、細胞で同様に冠動脈炎の改善とサイトカイン産生の抑制結果が得られた。以上から、オートファジー亢進薬であるmTOR阻害薬が川崎病の新規治療法となりうると考えられた。
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