胆道閉鎖症術後と乳幼児の肝機能障害におけるヘリコバクター・ヘパティカスの役割解明

2015 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 25461635
• 研究機関: 兵庫医科大学
• 研究代表者: 奥田 真珠美 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (40531091)
• 研究分担者: 神谷 茂 杏林大学, 医学部, 教授 (10177587) ; 近藤 宏樹 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (10373515) ; 菊地 正悟 愛知医科大学, 医学部, 教授 (40224901) ; 福田 能啓 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60148640) [辞退] ; 佐竹 真 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (70399153) [辞退] ; 前川 講平 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (80412005) [辞退] ; 大崎 敬子 杏林大学, 医学部, 准教授 (90255406)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• キーワード: ヘリコバクター・ヘパティカス / 肝障害 / 小児 / 血清抗体 / ペプチド / ELISA法

研究実績の概要

小児におけるH. hepaticus（ヘパティカス菌）抗体保有率の測定を実施した。対象と方法：小児科外来で採取され、保存されていた血清である。血清は連結不可能匿名化し、血清の使用に関して、兵庫医科大学倫理審査委員会の承認を得た。対象は0～15歳の小児から採取された血清、59検体である。（肝障害なし49検体、あり10検体）抗体測定はHRII-51 antigen capture ELISA (Fukuda Y et al. Helicobacter 14: 66-71, 2009)を用いた。結果：抗体保有率は肝障害なしでは49名中12名（24.5%）、肝障害ありでは10名中2名（20%）であり、差はなかった。
平成26年度にH. hepaticus標準株（ATCC51449）から蛋白抽出を行い、2次元電気泳動を行った。ゲル染色を行い、染色部位の蛋白解析（LC-MS/MS analysis）を行った。また、イムノブロットではPVDF膜に転写し、希釈した小児血清を反応させ、反応蛋白を特定した。小児血清が最も強く反応したのはflagelin Aであることを見出した。flagelinは様々な細菌の鞭毛蛋白であり、非特異的な反応があるため、H. hepaticus flagelin Aに特異的でかつ小児の血清が最も反応するエピトープを検索するため、ペプチドを作成し、96 hole ELISA Plateに固層し、ELISA法で小児血清の反応を試みた。しかし、ペプチドの固層が困難なためか、一定した結果は得られず、次回研究課題とした。

研究成果

• [学会発表] Detection of antigenic Helicobacter hepaticus protein recognized by child serum antibodies (2015)
  • 著者名/発表者名: Okuda M, Akada J, Osaki T, Kitagawa T, Kuramitsu Y, Kamiya S, Fukuda Y
  • 学会等名: CHRO Conference 2015
  • 発表場所: ニュージーランド、ロトルア
  • 年月日: 2015-11-02 – 2015-11-04
  • 国際学会