PHOX2B変異(25-33PARMs 86例,NPARMs 6例)を有する日本人先天性中枢性低換気症候群(CCHS)を解析した.罹患率は出生14.8万人に1人以上であった.25PARMにおいてのみ性差を認め,男児は女児と比べ約3倍多かった.羊水過多やApgarスコアの低値を認める症例も存在し,特徴の一つであると考えた.伸長数の大きいPARMsやNPARMs有する症例は重篤で合併症も多かった.精神運動発達の遅延は,全例で約30%に,25PARMで40%に認められた.25PARMでは,非典型例が多く,診断・治療が遅延するためと推察される.早期診断・治療を可能とする遺伝子診断の利用が求められる.
|