方法:OCTを指先にあて発汗動態を解析し、同時に換気カプセル法で発汗量を測定する。測定時間は30秒間で、動画での撮影を行う。 対象症例:健常者 11例、多汗症 12例 結果:健常者(11例)の平均開口時間は安静時0秒、精神発汗誘発時0.2秒であったのに対し、多汗症例患者(12例)は安静時2.4秒、精神発汗誘発時12.5秒であり有意差を認めた。さらに、3次元画像をソフトを用いて編集した。編集を行った症例は健常者 9例、多汗症患者 5例で行った。3D解析にて汗腺の体積を解析したところ、多汗症患者の体積が多い傾向があった。体積と発汗量(換気カプセル法の、平均値、最大値)の相関性をみると、相関係数は平均値で0.65、最大値で0.66である程度の相関を認めた。 結論:多汗症患者と健常者では発汗の形態(発汗継続時間、誘発時の反応)に相違があり、汗腺内の汗の量も多汗症で有意に高い。また、OC画像での汗腺の体積と換気カプセル法での発汗量とは相関性があり、OCT装置は発汗量の定量検査できる機器として有効である可能性がある。
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