掌蹠の難治性皮膚疾患である異汗性湿疹、アトピー性皮膚炎(AD)の汗疱様病変、掌蹠多汗症について、病態と汗管との関連性を光コヒーレンストモグラフィー(OCT)で観察、またOCTの定量的発汗測定機器としての臨床応用につき検討した。異汗性湿疹の病理組織では16例中5例、OCTでは11例で、OCTでより高頻度に汗管との関連性が示唆された。ADの汗疱様病変はOCTでほとんどの水疱に関連性あり。カプセル換気法の発汗量とOCTで描出する汗管の体積を多汗症患者で比較し相関がみられた。異汗性湿疹の病変と汗管との関連性はOCTでより強く示唆された。OCTは手指汗管の観察および定量的発汗測定機器として有効。
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