研究課題/領域番号 |
25461670
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
村上 正基 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (20278302)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 掌蹠膿疱症 / エクリン汗 / 自然免疫 / 抗菌ペプチド / 3次元培養皮膚 |
研究実績の概要 |
本研究は病変部の表皮内汗管および周囲の角化細胞に対し、掌蹠膿疱症の病態形成に大きく寄与すると見なされている、①喫煙(ニコチン)、②皮膚常在菌叢、③エクリン汗含有成分(hCAP-18/LL37)の変化の3点について検討を行い、これらの物質で掌蹠膿疱症の病態に関与するIL17関連サイトカインなどを誘導しうるか検討を行う。これら物質により生じる皮膚免疫系の異常が確認された場合、治療候補物質による改善の試みを行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
正常手掌部・非手掌部から角化細胞を用いた3次元培養表皮(LSE)及びエクリン汗培養細胞(NCL-SG3) を用いて、掌蹠膿疱症患者病変部水疱内容を反応させ、健常人汗による反応性との比較を行い水疱内容物に本疾患の病態に寄与する物質が存在するかという点を検証し、有力な原因物質(の一つ)を同定した。
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今後の研究の推進方策 |
掌蹠膿疱症の増悪物質と見なされる他の候補物質として、①喫煙(ニコチン)による作用を同様に継続検討する。水疱内LL37とその濃度が確認されたことから、LL37による二次的な炎症誘導を抑制する物質を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
掌蹠膿疱症の増悪物質と見なされる②S.aureus及びS.epidermidis、および③膿疱内好中球に見られたhCAP-18/LL37異常フラグメントの一部の作用に関する検討は終了しているが、を作用させ、患者水疱内容および血清を作用させたときのプロファイルと比較・検討を行うが、①喫煙(ニコチン)および③異常フラグメントの検討が完了していない。
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次年度使用額の使用計画 |
継続検討に対する予算として計上し、引き続き検討を継続する。
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