研究概要 |
私共はヒトα1鎖I型コラーゲン遺伝子COL1A1上流域のdeletion 解析を行っており、すなわちexonuclease IIIを用いたHenikoffの方法で転写開始点方向へのdeletionを-804より-332の位置までの種々の長さの(-804,-610,-517,-402,-332)欠失変異体キメラ遺伝子を作成、これを用いてルシフェラーゼアッセイ等の一過性発現実験でdeletion 解析を行い、-332から-402のDNA断片上に転写を上昇させるDNAエレメントが存在していることを明らかにした。そしてさらなるアッセイにより-386から-371に結合する因子の存在することを証明した。私共はこの因子をCOLF2と名付けた。この因子のコンセンサスな結合配列の予想をGenomatixMatinspector (Cartharius K et al:Bioinformatics21:2933-2942, 2005)で検索した結果、相同性の高い因子はなく、COLF2が新奇の因子である可能性が高いことが明らかにされた。そこで種々のsubstitution mutation を加えた断片を用いたGel mobility shift assay でcompetition assay などにより結合する配列を明確にすることが次の大量培養-精製のためのDNA‐アフィニティークロマトグラフィー作成にきわめて重要であるのだが、この部分での予備実験が予定どおり行かず、手こずっている状態である。
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