薬疹においては、発症初期にその進展・予後を明らかに出来る指標はない。本研究では、臨床診断が確定した重症薬疹患者の発症初期の血清を用いてretrospectiveにmultiplex biometric immunoassayによりサイトカイン及びケモカインを測定した。その結果、Stevens-Johnson症候群、中毒性表皮壊死症、また、薬剤性過敏症症候群では、ある一定の組合せによるサイトカイン変動が検出された。 これらの結果はバイオマーカーの変動を個々に捉えるのではなく、それらを組合せて評価することで、初期から重症薬疹の予知が可能になることを示した。今後、治療の選択に寄与すると考えられる。
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