今回の研究により、爪部色素線条型ボーエン病で新たに悪性型のHPV67型が検出されることを示した。また、有棘細胞癌30例におけるHPV感染を検討し、外陰部有棘細胞癌2例のみで悪性型のHPV16型が検出された。HPV陽性外陰部有棘細胞癌は、ボーエン様丘疹症由来であった さらに特殊なタイプの角化型コンジローマと色素性コンジローマを新規に報告した。最終年には転写因子GATA2変異例による多発性疣贅を経験した。手指を中心に多数の疣贅が見られ、その性状は尋常性疣贅に近く、HPV型もα型、EV型のマイナーなタイプが多数検出された。HPV易感染性について現在検討中である。
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